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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻9号

1992年08月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

ヘモグロビン染色

著者: 阿多雄之1 原野恵子2

所属機関: 1川崎医科大学内科 2川崎医科大学生化学教室

ページ範囲:P.723 - P.726

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はじめに
 ヘモグロビンは,4個のヘムとグロビンから成り,通常のヘモグロビンはα鎖,β鎖と呼ばれる2種のポリペプチド鎖がα2β2(HbA)という4量体のサブユニット構造を成している.非α鎖との組み合わせでは成人において微量成分として,さらにα2γ2(HbF),α2δ2(HbA2)がある.このグロビンを構成するポリペプチド鎖のアミノ酸配列が遺伝的異常で正常とは異なったとき,異常ヘモグロビンが産生される.それらは,サラセミア,不安定ヘモグロビン症として表現される.ヘモグロビン分析には,ヘモグロビンの定性,定量,異常鎖の同定がある1).また最近では,遺伝子解析によるグロビン遺伝子の変異が多数報告されている2).しかし,基本的には形態学が必要であり,末梢血塗抹標本の観察と特殊染色による観察が重要である.そこで今回は細胞学的検査の基本であるヘモグロビン染色について解説する3,4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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