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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻1号

1993年01月発行

文献概要

検査法の基礎

腸管出血性大腸菌の検査法

著者: 山田文也1

所属機関: 1埼玉県衛生研究所病理細菌部細菌科

ページ範囲:P.13 - P.18

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サマリー
 大腸菌(Escherichia coli)はヒトおよび動物の腸管内に常在し,その多くは腸管内では病原性を示さない.しかし,一部の大腸菌は腸管に感染し,下痢・腸炎の原因となる.この一群の大腸菌を一般に下痢原性大腸菌という.現在,下痢原性大腸菌は下痢の発症機序により腸管病原性大腸菌(病原血清型大腸菌),組織侵入性大腸菌,毒素原性大腸菌および腸管出血性大腸菌の4種類に分類されている.これらの下痢原性大腸菌は,その多くが病原性のない大腸菌と同じ性状を持つため,生化学的性状試験による同定は極めて困難である.したがって,下痢原性大腸菌の同定は下痢原性大腸菌の多くがある一定の血清型に属することから,O抗原(菌体抗原)とH抗原(鞭毛抗原)による血清型別および病原因子の確認によって行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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