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好中球の抗腫瘍作用
著者: 谷憲三朗1
所属機関: 1東京大学医科学研究所附属病院内科
ページ範囲:P.79 - P.80
文献購入ページに移動 生体において抗腫瘍作用を実際に有していると思われる免疫担当細胞には,抗体依存性細胞障害(antibody-dependent cellular cytotoxicity;ADCC)担当細胞,細胞障害性T細胞,ナチュラルキラー(naturalkiller;NK)細胞,活性化マクロファージ,リンホカイン活性化キラー(lymphokine activated killer;LAK)細胞などが一般的に挙げられている.これらに加え,最近適当な条件下において,好中球(PMNs)が抗腫瘍作用を有することが明らかになってきている1,2).
PMNsがその機能を発揮するためには,まず血流中より,炎症などの局所へ至り,ある程度その部位にとどまる必要がある.このためにはPMNs表面上のCD11/CD18ならびに血管内皮細胞上のICAM-1,-2,ならびにELAM-1といった接着分子に加え,PMNsの走化誘導作用を有するIL-8を中心としたサイトカインが重要な役割を果たしていることが明らかになってきている.いったん,局所に至ると,PMNsは細菌や免疫複合体をFcレセプターを介し,また,C3破壊産物を補体レセプター(CR1,CR3)を介して貪食する3).
PMNsがその機能を発揮するためには,まず血流中より,炎症などの局所へ至り,ある程度その部位にとどまる必要がある.このためにはPMNs表面上のCD11/CD18ならびに血管内皮細胞上のICAM-1,-2,ならびにELAM-1といった接着分子に加え,PMNsの走化誘導作用を有するIL-8を中心としたサイトカインが重要な役割を果たしていることが明らかになってきている.いったん,局所に至ると,PMNsは細菌や免疫複合体をFcレセプターを介し,また,C3破壊産物を補体レセプター(CR1,CR3)を介して貪食する3).
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