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病気のはなし
動脈閉塞症
著者: 栗林良正1
所属機関: 1秋田大学医学部心臓血管外科
ページ範囲:P.774 - P.782
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動脈閉塞症は,最近の高齢化社会に伴って増加の傾向にある.臨床的には,症状がゆっくり進む慢性閉塞と急激に発症する急性閉塞に分けている.慢性は動脈硬化症が最も多く,下肢では,軽い冷感から,間歇性跛行,安静時疼痛,潰瘍や壊死発生へと進む.治療としては,バイパス術などの血行再建のほか,薬物療法,さらに危険因子のコントロールも大切である.急性は種々の塞栓や動脈硬化に伴う血栓で起こるものが多い.急性に対してはできる限り早期の,血栓塞栓除去術による血流再開が必要であるが,時間の遅れや阻血範囲の大きな症例では生命の危険もあり,再灌流障害やMNMSの対策が必要である.
動脈閉塞症は,最近の高齢化社会に伴って増加の傾向にある.臨床的には,症状がゆっくり進む慢性閉塞と急激に発症する急性閉塞に分けている.慢性は動脈硬化症が最も多く,下肢では,軽い冷感から,間歇性跛行,安静時疼痛,潰瘍や壊死発生へと進む.治療としては,バイパス術などの血行再建のほか,薬物療法,さらに危険因子のコントロールも大切である.急性は種々の塞栓や動脈硬化に伴う血栓で起こるものが多い.急性に対してはできる限り早期の,血栓塞栓除去術による血流再開が必要であるが,時間の遅れや阻血範囲の大きな症例では生命の危険もあり,再灌流障害やMNMSの対策が必要である.
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