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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻10号

1993年09月発行

文献概要

検査法の基礎

TSH受容体抗体

著者: 高須信行1

所属機関: 1琉球大学医学部第2内科

ページ範囲:P.783 - P.789

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サマリー
 TSH受容体抗体(TSH receptor antibodies;TRAb)として一般に測定されているのはTSHのラジオレセプターアッセイを用いるTSH結合阻害性免疫グロブリン(TSH-binding inhibitory immunoglobulins;TB ll)である.キットとして市販されている.このキットによりTSH受容体抗体の測定が簡便,正確に行われるようになった.しかしこのTB ll測定ではその抗体が甲状腺を刺激するのか,抑制するのかはわからない.そこで,培養甲状腺細胞を用い,TSAb(thyroid stimulating antibodies)とTSBAb(thyroid stimulation blocking antibodies)を測定する.バセドウ病ではTSAbが,また,一部の橋本病による甲状腺機能低下ではブロッキング抗体TSBAbが陽性になる.TSAbは甲状腺機能亢進症の,TSBAbは甲状腺機能低下症の原因になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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