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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻10号

1993年09月発行

文献概要

今月の表紙

体腔液中の腺癌細胞

著者: 星利良1 都竹正文1 坂本穆彦2

所属機関: 1癌研究会附属病院細胞診断部 2東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.824 - P.824

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 体腔液中に出現する悪性腫瘍細胞は,悪性中皮腫を除き,ほとんどは他臓器の癌からの転移・浸潤によるものである.したがって,体腔液細胞診は子宮や肺における癌の早期発見という細胞診本来の目的とは異なる意義を持つ.体腔液細胞診の目的は癌例における術後の経過や予後推定および化学療法・免疫療法などの治療効果の判定に利用される.体腔の組織診が行えない状況のもとでその細胞診は組織診に替わる確定診断の役割を担う.
 体腔液中に出現する悪性細胞は,癌の頻度に比例し,腺癌細胞が圧倒的に多い.胸水では,肺・胃・乳腺由来のものが多く,腹水では,胃・胆膵・卵巣由来のものが多くみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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