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mupirocin鼻腔用軟膏
著者: 青木泰子1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系内科
ページ範囲:P.847 - P.848
文献購入ページに移動1.mupirocinの概要
mupirocinはPseudomonas fluorescensの産生する抗菌物質の1つ(pseudomonic acid A)である.分子量は約500,他抗菌薬とは異なる構造式を有する(図).グラム陽性球菌に対して優れた抗菌力を示し,特に,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対してもメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)に対するのとあまり変わらない効果を示す.筑波大学附属病院で患者の臨床材料から分離されたMRSA32株(いずれも高度耐性株)に対するmupirocinの最小発育阻止濃度(MIC)を微量液体希釈法により測定したところ,全株が0.5μg/ml以下であり,MIC90は0.25μg/mlであった.他施設の分離株でも同様の成績が示されている.しかし,静脈投与では急速に代謝され,抗菌活性を失うので,感染症治療薬として全身投与に用いることはできない.
mupirocinはPseudomonas fluorescensの産生する抗菌物質の1つ(pseudomonic acid A)である.分子量は約500,他抗菌薬とは異なる構造式を有する(図).グラム陽性球菌に対して優れた抗菌力を示し,特に,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対してもメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)に対するのとあまり変わらない効果を示す.筑波大学附属病院で患者の臨床材料から分離されたMRSA32株(いずれも高度耐性株)に対するmupirocinの最小発育阻止濃度(MIC)を微量液体希釈法により測定したところ,全株が0.5μg/ml以下であり,MIC90は0.25μg/mlであった.他施設の分離株でも同様の成績が示されている.しかし,静脈投与では急速に代謝され,抗菌活性を失うので,感染症治療薬として全身投与に用いることはできない.
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