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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻10号

1993年09月発行

文献概要

トピックス

Burkholderia pseudomallei(旧Pseudomonas pseudomallei)

著者: 藪内英子1 荒川迪生2

所属機関: 1愛知医科大学細菌学教室 2岐阜大学医学部第二内科

ページ範囲:P.850 - P.852

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はじめに
 これまでPseudomonas(シュードモナス)属の定義は下記のように緩やかであったので,多くの菌種がこの中に含められてきた.
 グラム陰性の無芽胞桿菌.極毛によって運動性(唯一の無鞭毛非運動性菌種はP. mallei).エネルギーを得る代謝は呼吸であって,発酵ではない.最終の電子受容体は酸素であるが,硝酸塩で代用し得る菌種もある.一部の菌種はヒト,動物または植物に病原性.DNAのG+C含量は58〜70%.1972年にパレロニ(Palleroni)らはrRNA-DNA相同性(ホモロジー)に基づいてこの属の菌種を5群に分けた.その後,菌体成分の分析や分子遺伝学的手法が導入されてPseudomonas属を再編成する機運が高まり,すでに数菌種が別の属に移された.P. cepacia,P. pseudomalleiを含むホモロジーグループⅡは新属Burkholderiaに移籍された1).Pseudomonas属として残るのはこの属の基準種(type species)P. aeruginosa(緑膿菌)が所属するホモロジーグループⅠである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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