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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻11号

1993年10月発行

文献概要

病気のはなし

MRSA感染症

著者: 増田義重1

所属機関: 1東京都老人医療センター感染症科

ページ範囲:P.866 - P.873

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サマリー
 MRSAの出現は早く,1961年にさかのぼるが,その後の医療の高度化に伴う易感染宿主の増加,グラム陰性桿菌に対する抗菌力増強を主眼とした抗菌薬の開発とその汎用,さらに日本では院内感染対策の遅れにより,全国的に広がり社会問題化している.
 MRSA感染の臨床像のスペクトラムは幅広く,個々の症例に対する抗菌薬による治療の必要性は慎重に検討する必要がある.またいったん感染症として発症した場合,有効な治療薬が少なく,副作用の多い薬剤のため,治療に困難をきたす場合がある.
 このためMRSA感染対策は重要であり,そのためには,施設内の臨床検体からのMRSAの分離状況のみならず,環境のMRSAによる汚染状況,抗菌薬の感受性率とその変遷など,施設内のMRSA全般についての把握が必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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