検査と技術21巻11号

1993年10月発行

検査法の基礎

サーモグラフィの基礎

著者： 前田隆志¹

所属機関： ¹日本医科大学第一病院第2外科

ページ範囲：P.875 - P.880

サマリー
　サーモグラフィは人体の皮膚表面の生理学的変化，すなわち病変部の代謝系，血流などの異常により発生した温度変化を，画像として描出し，診断する検査法である．臨床への応用は，乳癌などの表在性腫瘍病変から，血管系，神経系疾患へと拡大してきた．また，無侵襲な検査法としてマススクリーニングとしても有用とされ，普及してきており，今後サーモグラフィによる診断的意義はさらに高まるものと考える．