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婦人科:子宮頸部上皮内癌
著者: 星利良1 都竹正文1 坂本穆彦2
所属機関: 1癌研究会附属病院細胞診断部 2東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.916 - P.916
文献購入ページに移動上皮内癌の初発部位は,子宮頸部扁平-円柱上皮境界部(squamo-columnar junction;SCJ)の内側の約10mm幅の移行帯(変換帯)といわれている.この部分から,円柱上皮下の予備細胞(reserve cell)が増殖し,さらに化生変化を起こし,扁平上皮に分化していく段階で癌化が起こると考えられている.年齢分布は,40,30,50,60歳代の順に好発し,近年,発症年齢は若年化傾向を示している.また発見される平均年齢は進行癌と上皮内癌では約10年の差がある.上皮内癌は無症状のことが多く,癌検診などで偶然発見されることが多い.腟拡大鏡(colposcopy)検査では,赤点斑,白色上皮・モザイクなどの異型移行帯を認める.予後は良好で,適切な処置により完治が期待できる.
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