検査と技術21巻12号

1993年11月発行

技術講座 一般

日臨技「尿沈渣検査法」による上皮細胞の見かた

著者： 八木靖二¹

所属機関： ¹癌研究会附属病院中央検査部

ページ範囲：P.1002 - P.1005

文献概要

サマリー
　1991年，日臨技（日本臨床衛生検査技師会）より尿沈渣標準法についてのテキスト「尿沈渣検査法」が発刊された．この「尿沈渣検査法」には，標本作製法，各種成分の分類法，記載法，および臨床的意義について提示されており，精密度，正確性の高い尿沈渣鏡検法を確立するために，極めて有用である．特に上皮系の分類法（表1）は，細胞学的分類法に基づいてまとめられており，腎・尿路系疾患の診断および治療に適切な情報を提供することはもちろん，尿沈渣鏡検の段階で悪性細胞のスクリーニングが各施設においても可能になることを期待する．