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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻12号

1993年11月発行

文献概要

トピックス

抗TSH受容体抗体

著者: 江口勝美1 石川直文2 長瀧重信1

所属機関: 1長崎大学医学部第一内科 2伊藤病院

ページ範囲:P.1036 - P.1038

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はじめに
 自己免疫疾患は自己の体構成成分に対する自己抗体(液性抗体)と感作リンパ球(細胞性免疫)によって引き起こされる.自己抗体には細胞抗原(細胞核,細胞質,細胞膜)と,細胞以外の抗原(変性IgG,コラーゲンなど)と反応する抗体に分けることができる.
 ある種の自己免疫性甲状腺疾患患者血清には甲状腺濾胞細胞膜上の甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone;TSH)受容体に対する抗体が検出され,これは抗TSH受容体抗体(TSH receptor antibody;TRAb)と総称される.本抗体は甲状腺濾胞細胞のTSH受容体と結合して,甲状腺ホルモン産生を刺激したり,TSHがTSH受容体に結合するのを阻害してホルモン産生をブロックしたりする.本稿ではこの抗TSH受容体抗体について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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