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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻12号

1993年11月発行

文献概要

トピックス

伝染性軟属腫ウイルスの最近の知見

著者: 中村純1 吉田まり子1 村木優子1 宇野文夫1 山田雅夫1 新居志郎1

所属機関: 1岡山大学医学部ウイルス学教室

ページ範囲:P.1038 - P.1039

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はじめに
 1979年天然痘の根絶が宣言され,ポックスウイルス科に属するウイルスでヒトを自然宿主とするものは事実上伝染性軟属腫(伝染性軟疣)ウイルス(molluscum contagiosum virus;MCV. molluscum=蝸牛,軟体動物)のみとなった.このウイルスは一般には“みずいぼ”と呼ばれる皮膚疾患を引き起こすことが知られているが,かつての天然痘と比べると病気自体の恐しさは問題にならない.近年,後天性免疫不全症候群(AIDS)患者での日和見感染症の1つとして注目されるようになった.このウイルスはヒトパピローマウイルスなどと同様に,現在まだ試験管内(培養細胞)での培養,増殖が不可能であり,このため治療に関連する分子生物学的知見にもはなはだ乏しい.今回このウイルスについてウイルス学的に判明していることの概略について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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