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IgA腎症の増悪因子
著者: 竹林茂夫1 福崎誠1
所属機関: 1福岡大学医学部第二病理学教室
ページ範囲:P.1124 - P.1126
文献購入ページに移動 成書には表に掲げるものがIgA腎症(IgAN)の増悪因子とされているが1),われわれは過去25年間の思春期に発症したIgAN 3,000余例の長期予後支配因子の検討を行って以下のことを明らかにしている2).
IgANの予後を決定する最も大切な因子は初回生検時の糸球体の不可逆性巣状硬化病変の程度である.図1-Aに糸球体病変を5度分類し,各群に属する症例数の頻度をみると,Group 1(G. 1):50.3%,G. 2:26.7%,G. 3:11.3%,G. 4:7.7%,G. 5:4.2%となり,この率は施設により多少変動するが,IgAN生検例の半数は微少変化群である.糸球体硬化病変の増加に伴い,症例数は激減する.男女差は重症のG. 5で男性に多いが,そのほかでは性差はない.
IgANの予後を決定する最も大切な因子は初回生検時の糸球体の不可逆性巣状硬化病変の程度である.図1-Aに糸球体病変を5度分類し,各群に属する症例数の頻度をみると,Group 1(G. 1):50.3%,G. 2:26.7%,G. 3:11.3%,G. 4:7.7%,G. 5:4.2%となり,この率は施設により多少変動するが,IgAN生検例の半数は微少変化群である.糸球体硬化病変の増加に伴い,症例数は激減する.男女差は重症のG. 5で男性に多いが,そのほかでは性差はない.
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