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文献概要
病気のはなし
レジオネラ症
著者: 賀来満夫1 原耕平1
所属機関: 1長崎大学医学部第2内科
ページ範囲:P.96 - P.104
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レジオネラ症は,新しく発見されたグラム陰性桿菌であるLegionella属による細菌感染症で,胸部X線上肺炎がみられる肺炎型と肺炎のみられないポンテイアック熱型の2病型に分けられ,散発例と集団発生例がある.発生頻度としては,肺炎型が大部分であり,夏期に発生しやすく,平均死亡率は約20%とされている.これまでは,主として高齢者や免疫不全患者が罹患すると考えられていたが,基礎疾患を持たない人にも発生することが判明し,注目されている.
本症に特徴的な臨床症状,検査所見,胸部X線像はなく,確定診断は菌の検出,DFA法による菌の特異染色,IFA法による血清抗体価の測定などによってなされる.現在,最も使用頻度の高いβ-ラクタム系抗生剤やアミノ配糖体系抗生剤は無効であり,本症を疑った場合はエリスロマイシンやリファンピシンの早期使用を考慮する必要がある.
レジオネラ症は,新しく発見されたグラム陰性桿菌であるLegionella属による細菌感染症で,胸部X線上肺炎がみられる肺炎型と肺炎のみられないポンテイアック熱型の2病型に分けられ,散発例と集団発生例がある.発生頻度としては,肺炎型が大部分であり,夏期に発生しやすく,平均死亡率は約20%とされている.これまでは,主として高齢者や免疫不全患者が罹患すると考えられていたが,基礎疾患を持たない人にも発生することが判明し,注目されている.
本症に特徴的な臨床症状,検査所見,胸部X線像はなく,確定診断は菌の検出,DFA法による菌の特異染色,IFA法による血清抗体価の測定などによってなされる.現在,最も使用頻度の高いβ-ラクタム系抗生剤やアミノ配糖体系抗生剤は無効であり,本症を疑った場合はエリスロマイシンやリファンピシンの早期使用を考慮する必要がある.
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