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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻2号

1993年02月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

大切片作製法

著者: 茂木高夫1 深谷貴子1 福中康子1

所属機関: 1筑波大学医学形態部門組織標本作製室

ページ範囲:P.145 - P.151

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 組織標本作製において,日常一般に作製される組織切片は臓器・組織の一部を対象とした通常の大きさの標本(3.5×2.5cm)を用いて,顕微鏡で組織所見を観察・診断している.
 一方,脳,心,肺,骨など大きな臓器・組織に多発性あるいは広汎性にみられる病変,例えば脳出血,脳梗塞,心筋梗塞,肺腫瘍,肝腫瘍,骨粗鬆症などの位置関係や広がりを知るうえで大型組織切片を用いると,その病変の全体像および組織学的な変化をとらえることが容易にできる.特に特殊な検索(ラジオアイソトープを利用した病変の分布や三次元構築など)のためには,通常の大きさの組織切片をつなぎ合わせて解析するよりも,1枚の大切片を用いて解析するほうがより正確でかつ有用性がある.つまり,木を見て森を推測するよりも,森を見てそれぞれの木を知るということが大型切片標本を作製する利点である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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