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病気のはなし
乳癌
著者: 松山孝子1 岩瀬拓士2 吉本賢隆2 渡辺進2 霞富士雄2
所属機関: 1名古屋大学医学部第二外科 2癌研究会附属病院乳腺外科
ページ範囲:P.184 - P.189
文献購入ページに移動わが国の乳癌罹患率が増加している.乳癌は,他と比べて予後の良い癌であるが,再発率,死亡率は減少しておらず,侮れない疾患である.
乳癌の早期診断は,再発率,死亡率を減少させるためのみならず,quality of lifeの向上,すなわち美容面をも考慮した乳癌の縮小手術を行うために重要である.最近,わが国でも乳房温存療法が取り入れられ,今まで以上に正確な癌の広がりの診断が必要とされてきている.一方,乳腺腫瘍の良・悪性診断を目的とする不必要な生検を避けるため,より正確な触診,および諸検査による質的診断が要求されている.早期発見と正確な診断が乳癌治療成績の向上に必要と考えられる.
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