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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻3号

1993年03月発行

文献概要

生体のメカニズム 脂質代謝・3

LPLとHTGL

著者: 白井厚治1

所属機関: 1東邦大学医学部臨床生理機能学

ページ範囲:P.211 - P.216

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はじめに
 リポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase;LPL)は末梢血管内皮細胞表面に存在し,血流中のカイロミクロン,超低比重リポ蛋白(very low density lipoprotein;VLDL)-中性脂肪を分解する酵素である.本酵素が臨床的に重要であるのは本酵素活性低下によって,これら中性脂肪に富むリポ蛋白異化低下を生じ,高カイロミクロン血症,高VLDL血症が引き起こされるからである.
 肝性リパーゼ(hepatic triglyceride lipase;HTGL)は肝細胞表面に存在し,やはり血流中の中性脂肪を分解する酵素であるが,リポ蛋白リパーゼと異なり,主に中間型リポ蛋白(intermediate density lipoprotein;IDL)-中性脂肪を分解する.したがって,その活性低下は高IDL血症をもたらす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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