文献詳細
増刊号 臨床化学実践マニュアル
話題 1.実試料標準物質
文献概要
血清中のNa,K,Clの測定では,簡便かつ迅速に測定できる方法としてイオン電極法が開発され,従来の炎光光度法および電量滴定法に代わって,現在では日常検査の主流となっている.イオン電極法においては,高選択なナトリウム電極およびカリウム電極が実用化されており,妨害イオンの面からは問題はなくなったが,蛋白,脂質などによる電極の汚れ,残余液間電位の問題,容積置換に基づく測定の不一致の問題などが残されていた.これらの問題を最小限にする手段としてイオン電極用標準血清の確立がなされた.
もともと,イオン電極法にかかわる問題(主として容積置換)は,IFCC(国際臨床化学連合)のWGSE(イオン電極に関するワーキンググループ)で取り上げられ,わが国からは日本臨床化学会血液ガス・電解質専門委員会がメンバーとなって,日本における対応を検討してきた結果,イオン電極用標準血清の確立が最も簡便かつ有効な手段であるとの結論に至った.
もともと,イオン電極法にかかわる問題(主として容積置換)は,IFCC(国際臨床化学連合)のWGSE(イオン電極に関するワーキンググループ)で取り上げられ,わが国からは日本臨床化学会血液ガス・電解質専門委員会がメンバーとなって,日本における対応を検討してきた結果,イオン電極用標準血清の確立が最も簡便かつ有効な手段であるとの結論に至った.
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