文献詳細
文献概要
増刊号 臨床化学実践マニュアル I.緊急検査への対応
5.糖
著者: 島健二1
所属機関: 1徳島大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.26 - P.28
文献購入ページに移動 パニック値とは“患者の生命が危機に瀕しているため,直ちに治療を開始しなければならない検査値”と定義することができる.しかし,具体的にいくら以上,以下の値をパニック値とするかは検査項目の種類によっても,また得られた検査値を評価する人の立場によっても異なる.例えば,検査値を利用する臨床医にアンケート調査した際の成績をみても,専門診療科により,また臨床経験年数によって,血糖値のパニック値に対し,上限,下限が微妙に異なっている(表1).すなわち,内科系の医師は外科系に比べ,下限値はより低く,上限値はより高く設定する傾向があり,また,臨床経験の豊富な医師は経験の浅い医師に比べ,パニック値を正常値からよりはずれた値に設定している.
緊急検査室においてパニック値がどのような頻度で出現するか,これも病院の種類によって異なる.
緊急検査室においてパニック値がどのような頻度で出現するか,これも病院の種類によって異なる.
掲載誌情報