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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻5号

1993年04月発行

文献概要

増刊号 臨床化学実践マニュアル II.日常検査における異常値への対応 5.脂質・脂質関連成分

(2)脂質2—中性脂肪,リン脂質,遊離脂肪酸

著者: 松宮和人1

所属機関: 1大阪府立成人病センター臨床検査科

ページ範囲:P.112 - P.114

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■中性脂肪(トリグリセリド)
 食餌より摂取される脂肪の大半はトリグリセリド(TG)である.腸管で吸収され,主にカイロミクロンの形で,一部は小腸由来のVLDLとして,リポ蛋白の形で肝臓へ送られる.一方,TGは脂肪酸と糖質由来のα-グリセロリン酸によって肝で生合成され,VLDLの形で血中へ送られる.VLDLはいずれも,IDLを経てLDLとなる.この異化の過程で,TGの大部分はリポ蛋白リパーゼ,肝性TGリパーゼにより水解される.生じた脂肪酸は細胞に取り込まれ利用されるが,再び,α-グリセロリン酸と結合して,TGの形で脂肪組織に蓄えられる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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