icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻5号

1993年04月発行

文献概要

増刊号 臨床化学実践マニュアル II.日常検査における異常値への対応 6.酵素成分

(7)AD,ALD

著者: 関知次郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.136 - P.137

文献購入ページに移動
■AD
 ADはアデノシンデアミナーゼ(EC 3.5.4.4)のことで,アデノシンを加水分解してイノシンとアンモニアを生成する酵素でヒト組織に広く分布している.アデニンの生理活性から容易に推測できることだがADはリンパ系で特に活性が高い.すなわち胸腺,脾,扁桃腺やリンパ節,末梢血の成熟T細胞などで活性が高い.2種のアイソザイムの存在が知られており,組織由来のAD-1とリンパ球,特にT細胞に多いAD-2とに分かれる.エリスロ-9-(2-ヒドロオキシ-3-ノニル)アデノシン(EHNA)はAD-1の特異的阻害剤として知られており,これを用いて2種のアイソザイムを測り分けることが可能となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?