icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻5号

1993年04月発行

文献概要

増刊号 臨床化学実践マニュアル II.日常検査における異常値への対応 10.薬物

薬物

著者: 西原カズヨ1 伊賀立二1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院薬剤部

ページ範囲:P.170 - P.176

文献購入ページに移動
はじめに
 薬物の血清中または全血中濃度測定における正常値の概念は,一般的な生化学検査値と異なる.生化学検査値は,ヒトが健康体を維持するために本来必要とされ保持している生体成分について,健常成人での平均的な値を正常値として用いている.
 一方,血中(血清中および全血中を含む)薬物濃度は本来生体中に存在しない薬物を患者に投与したときの血中濃度であり,その投与量は患者ごとに異なり,生体からの消失速度も個体差がある.そのため,生化学検査値の正常値に対応するものとしては効果と濃度との関係が得られている薬物としては治療血中濃度が,その他の薬物では常用量を投与したときの平均的な血中濃度になるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?