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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻5号

1993年04月発行

文献概要

増刊号 臨床化学実践マニュアル II.日常検査における異常値への対応 12.血液ガス,浸透圧,粘度

(3)粘度

著者: 内村功1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第3内科

ページ範囲:P.190 - P.191

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はじめに
 粘度は物体の持つ粘り気に関する検査である.物が流れるとき,その流体は変形しなくてはならない.この変形をずりと呼んでいるが,このときかかる力をずり応力と呼ぶ1).時間に伴ってずりは増加するのでその割合をずり速度と呼び,このときのずり速度とずり応力の比を粘度と定義している.
 粘度の測定は主として血液について行われるが,時には胆汁や喀痰,涙液などにも応用される.血液の粘性は血液の流動特性を決定し,その増加はいろいろな疾患で血行障害を起こしている2).炎症による胆汁や喀痰の粘性上昇は排出困難を起こしやすくする.また血液粘度は血沈のように炎症状態のマーカーとしても使用しうる.本稿では血液粘度についてその異常値に対する対策を考えてみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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