文献詳細
文献概要
増刊号 臨床化学実践マニュアル IV.標準化
1.基準の設定
著者: 桑克彦1
所属機関: 1筑波大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.218 - P.222
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臨床検査データが,どこで用いても同じ効果が発揮されるとき,臨床医はその恩恵を受ける.そのために行われる作業が標準化である.そしてこの標準化の作業の基本的なやりかたには,大別して2つある.1つはある一定の診療地域内を対象にして,その中で中核の機関を設定し,この機関と合わせていくものであり,1つは測定値の正確さを基礎にして,自らの正しい位置を知ったうえで,基準として設定されたものに合わせていくものである.このうち前者は正確さを考慮していないのではなく,基準が設定されるまでには時間がかかりすぎるため,それまで待つことへのデメリットを考慮していることになる.しかし,基準が設定された場合は,いずれも同じ考えかたによる作業となる.最終的には基準の測定値に近似させ,その距離を一定に保っていく方法が実践的内容となる.
臨床検査データが,どこで用いても同じ効果が発揮されるとき,臨床医はその恩恵を受ける.そのために行われる作業が標準化である.そしてこの標準化の作業の基本的なやりかたには,大別して2つある.1つはある一定の診療地域内を対象にして,その中で中核の機関を設定し,この機関と合わせていくものであり,1つは測定値の正確さを基礎にして,自らの正しい位置を知ったうえで,基準として設定されたものに合わせていくものである.このうち前者は正確さを考慮していないのではなく,基準が設定されるまでには時間がかかりすぎるため,それまで待つことへのデメリットを考慮していることになる.しかし,基準が設定された場合は,いずれも同じ考えかたによる作業となる.最終的には基準の測定値に近似させ,その距離を一定に保っていく方法が実践的内容となる.
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