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増刊号 臨床化学実践マニュアル V.分析基礎技術 3.酵素活性測定法
(4)活性化エネルギーの求めかた
著者: 山舘周恒1
所属機関: 1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
ページ範囲:P.268 - P.273
文献購入ページに移動 酵素活性は反応温度に大きく依存しており,活性値を測定する際には反応温度の選択が重要な問題となる.現在の臨床化学分野における日常測定法では世界的に37℃での測定が主流となりつつあるが1),これまでに提示された酵素活性測定の各種勧告法では30℃と規定されている.現在は,日常測定法の反応温度に対する統一した合意への過渡期であり,このような状況下,反応温度を含めた測定条件の検討や活性値の温度換算を試みる必要に迫られることも少なくはなく,その際の参考データの1つとして「酵素の活性化エネルギー」が時々登場する.
活性化エネルギー(Ea)については,多くの物理化学分野の専門書で解説されているが,熱力学的な知識を前提とした表現が多く,難解さだけが印象に残る.ここでは,活性化エネルギーの求めかたとその値の臨床化学分野での利用を念頭に具体例を紹介しながら説明してみたい.よって,熱力学と反応速度論に関する基礎的な解説はあえて後半で述べることとした.
活性化エネルギー(Ea)については,多くの物理化学分野の専門書で解説されているが,熱力学的な知識を前提とした表現が多く,難解さだけが印象に残る.ここでは,活性化エネルギーの求めかたとその値の臨床化学分野での利用を念頭に具体例を紹介しながら説明してみたい.よって,熱力学と反応速度論に関する基礎的な解説はあえて後半で述べることとした.
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