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心臓カテーテル時,生理的食塩水やインドサイアニングリーン(indocyanine green)を心腔内に急速に注入すると雲状ないし粒状のエコーが出現する.このことを最初に報告したのはGramiakらであり,彼らはこの方法をコントラスト心エコー図法と名づけた.彼らはカテーテルを通して心腔内に生理的食塩水や5%デキストランなどを急速注入し,本法が心臓内各組織のエコー源の同定に役立つことを示した.その後,末梢静脈からこれらを注入してもコントラスト効果が得られることが判明し,急速な進歩を遂げた.まず,この末梢静脈コントラスト心エコー図法は先天性心疾患における構造異常や心臓内および心臓外短絡の評価に応用され,その有用性が確立した.最近では,肺の毛細血管を通過するコントラスト製剤(加熱したアルブミンでコーティングされたmicro bubble)が作られ,末梢静脈からの注入により左心系の造影が可能となっており,コントラスト心エコー図法は新たな展開を見せている.
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