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文献詳細

雑誌文献

検査と技術21巻8号

1993年07月発行

文献概要

技術講座 病理

走査型電子顕微鏡の病理診断への応用—試料作製法を中心として

著者: 岩坂茂1 岡輝明1 町並陸生1

所属機関: 1東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.591 - P.595

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サマリー
 生体の形態や構造を観察する場合,私たちはまず,それらを肉眼的に観察し,さらに細部の構造観察のために光学顕微鏡を用いるが,光学顕微鏡には0.2μmという解像力の限界があるため,それより細かい微細構造の観察は電子顕微鏡に頼らざるをえない.病理診断のためには,従来から透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)が多く利用され,大きな成果を上げてきた.しかし,近年走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)の性能も飛躍的に向上し,病理学の分野でも応用範囲が広がり,光学顕微鏡とSEMあるいはTEMとSEMを併用することによる病理診断における有用性が論じられている.
 本稿では,ヒトの生検,剖検材料を取り扱う場合の試料作製法を中心に解説し,いくつかの応用例を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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