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検査データを考える
SLEと抗核抗体
著者: 天野宏一1 竹内勤1
所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター第二内科
ページ範囲:P.611 - P.615
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全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)をはじめとする全身性結合織疾患(いわゆる膠原病)では,患者血清中に多種多様な抗核抗体が検出され,膠原病の診断に欠かせないものとされてきた.
しかし,抗核抗体の測定法の改良により,スクリーニング検査として用いられている間接蛍光抗体法(FANA)では,肝疾患など膠原病以外の患者や,健康診断で得られた健常人の血清中にも抗核抗体が約20%存在することがわかってきた.その力価は低い(FANAで160倍以下)場合が多いが,FANAの成績のみでは,一部の特異的パターンを除けば,膠原病各疾患の診断には不十分である.
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)をはじめとする全身性結合織疾患(いわゆる膠原病)では,患者血清中に多種多様な抗核抗体が検出され,膠原病の診断に欠かせないものとされてきた.
しかし,抗核抗体の測定法の改良により,スクリーニング検査として用いられている間接蛍光抗体法(FANA)では,肝疾患など膠原病以外の患者や,健康診断で得られた健常人の血清中にも抗核抗体が約20%存在することがわかってきた.その力価は低い(FANAで160倍以下)場合が多いが,FANAの成績のみでは,一部の特異的パターンを除けば,膠原病各疾患の診断には不十分である.
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