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技術講座 輸血
輸血副作用
著者: 谷脇清助1 原宏2
所属機関: 1兵庫医科大学附属病院輸血部 2兵庫医科大学輸血学教室
ページ範囲:P.713 - P.718
文献購入ページに移動現在,基本的に輸血は厚生省によるガイドラインに沿って行われている.しかし,今なお簡易法による検査を行い即時型の溶血性輸血副作用が起こったとの報告がみられる.その多くはABO式血液型不適合輸血による.また遅発性溶血性副作用も報告されている.一方,白血球抗体による発熱・悪寒戦慄・蕁麻疹の副作用はしばしば経験する.
本稿では輸血副作用に関する基礎的知識と,副作用発生時の検査のポイントなどを述べた.いずれにしても輸血に関連したと考えられる副作用発生時には速やかにその情報を輸血検査室に伝え,臨床症状に基づいて原因究明の検査を行い,病院全体で安全なシステムを作り,将来の輸血事故あるいは副作用防止に役立てられるようにすべきであろう.安全への努力・投資が重要である.
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