文献詳細
文献概要
トピックス
熱ショック蛋白
著者: 田村保明1 佐藤昇志1
所属機関: 1札幌医科大学第一病理学教室
ページ範囲:P.759 - P.760
文献購入ページに移動■熱ショック蛋白とは
細胞が熱ショックを受けると,それに反応してある一群の蛋白の合成が誘導される.この蛋白群が熱ショック蛋白(heat shock protein;hsp)である.hspは熱ショック以外にも種々の物理化学的ストレス,例えば低酸素状態,低グルコース状態,重金属イオン,合成アミノ酸,フリーラジカルあるいはTNFなどの細胞障害性のサイトカインなどで誘導されることからストレス蛋白とも呼ばれている.また最近ではウイルス感染や細胞の癌化に伴って強く誘導されることが知られるようになった.hspは大腸菌からヒトに至るすべての生物において認められ,蛋白の一次構造に高い相同性を有し,系統発生の過程で高度に保存された蛋白である1).
細胞が熱ショックを受けると,それに反応してある一群の蛋白の合成が誘導される.この蛋白群が熱ショック蛋白(heat shock protein;hsp)である.hspは熱ショック以外にも種々の物理化学的ストレス,例えば低酸素状態,低グルコース状態,重金属イオン,合成アミノ酸,フリーラジカルあるいはTNFなどの細胞障害性のサイトカインなどで誘導されることからストレス蛋白とも呼ばれている.また最近ではウイルス感染や細胞の癌化に伴って強く誘導されることが知られるようになった.hspは大腸菌からヒトに至るすべての生物において認められ,蛋白の一次構造に高い相同性を有し,系統発生の過程で高度に保存された蛋白である1).
掲載誌情報