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検査法の基礎
トロンボモジュリン測定法と臨床的意義
著者: 木崎景一郎1 石井秀美1
所属機関: 1帝京大学薬学部臨床生化学教室
ページ範囲:P.17 - P.22
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トロンポモジュリン(thrombomodulin;TM)は,血管内皮細胞膜表面に存在する抗血栓性蛋白質である.近年TMは内皮細胞だけではなく,循環血漿中や尿中に低分子の分解物として存在することが明らかにされ,特に血漿中TMレベルの増加は内皮細胞障害を反映する分子マーカーとして注目を集めている.事実,全身性の血管障害を伴う糖尿病,全身性エリテマトーデス,播種性血管内凝固症候群などの疾患において血漿中のTM抗原量が高値を示す.今まで内皮細胞障害を反映する臨床検査的な指標はなかったが,血漿中のTM抗原量を測定することによって,内皮細胞障害の程度を推測し得るようになった.
トロンポモジュリン(thrombomodulin;TM)は,血管内皮細胞膜表面に存在する抗血栓性蛋白質である.近年TMは内皮細胞だけではなく,循環血漿中や尿中に低分子の分解物として存在することが明らかにされ,特に血漿中TMレベルの増加は内皮細胞障害を反映する分子マーカーとして注目を集めている.事実,全身性の血管障害を伴う糖尿病,全身性エリテマトーデス,播種性血管内凝固症候群などの疾患において血漿中のTM抗原量が高値を示す.今まで内皮細胞障害を反映する臨床検査的な指標はなかったが,血漿中のTM抗原量を測定することによって,内皮細胞障害の程度を推測し得るようになった.
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