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検査データを考える
細胞診と組織診の結果が一致しないとき
著者: 堀内啓1 坂本穆彦1
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.69 - P.72
文献購入ページに移動はじめに
臨床各科より細胞診に求められる診断レベルは近年飛躍的に高度化し,それに伴い,精度管理の問題は一段と重要性を増している.言うまでもなく,精度管理上は細胞診と組織診の結果が一致することが望ましいわけであるが,さまざまな原因により,両者が不一致となる場合が経験される.細胞診と組織診の不一致には,細胞診と組織診の陽性・陰性の判定が異なる場合と,細胞診の推定組織型診断と組織診での結果が一致しない場合の2つがある.どちらの場合もその原因は多岐にわたり,すべてを網羅するのは本稿では不可能と考えられるので,細胞診と組織診の陽性・陰性の判定が異なる場合について,代表的な例を挙げ,その原因,防止対策について論じてみたい.
臨床各科より細胞診に求められる診断レベルは近年飛躍的に高度化し,それに伴い,精度管理の問題は一段と重要性を増している.言うまでもなく,精度管理上は細胞診と組織診の結果が一致することが望ましいわけであるが,さまざまな原因により,両者が不一致となる場合が経験される.細胞診と組織診の不一致には,細胞診と組織診の陽性・陰性の判定が異なる場合と,細胞診の推定組織型診断と組織診での結果が一致しない場合の2つがある.どちらの場合もその原因は多岐にわたり,すべてを網羅するのは本稿では不可能と考えられるので,細胞診と組織診の陽性・陰性の判定が異なる場合について,代表的な例を挙げ,その原因,防止対策について論じてみたい.
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