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グリコアルブミンの測定
著者: 中谷茂1 加藤芳男1
所属機関: 1東ソー(株)セパレーションセンター
ページ範囲:P.831 - P.831
文献購入ページに移動生体内の種々の蛋白質は非酵素的に糖と結合する糖化反応を受けており,糖尿病などの高血糖状態では蛋白質の糖化が亢進している.蛋白質の糖化反応はその蛋白質が代謝されるまでの期間の血糖濃度に依存して進行するため,生体内半減期の異なる種々の糖化蛋白質を測定することにより異なる期間の血糖コントロール状態を推測することができる.
グリコアルブミン(glycated albumin;GA)は血清中の主要蛋白質であるアルブミンがグルコースと結合した糖化蛋白質であり,アルブミンの生体内半減期が約17日であることから,採血前1〜2週間の平均的血糖レベルを反映するといわれている.血糖コントロールの指標として広く用いられているヘモグロビンA1C(HbA1C)が採血前1〜2か月という比較的長期間の血糖コントロール状態を反映するのに対し,GAはより短期の血糖コントロール状態を反映する.
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