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検査法の基礎
緩衝ホルマリンの有用性
著者: 金子伸行1 岩坂茂2
所属機関: 1東京大学医学部附属病院病理部 2東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.855 - P.860
文献購入ページに移動近年,病理組織学的検索は,HE染色をはじめとする形態診断にとどまらず,免疫組織化学的検索や分子病理学的検索など多面的な検索が必要とされるようになっている.
それらの検索を可能にするために,固定は最初の重要な過程である.今回,日常的に最もよく用いられるホルマリンを主体とした固定法について検討した.緩衝ホルマワン固定パラフィンブロックによる標本は特殊染色,免疫組織化学的染色,もどし電顕法には有用であったが,DNAの抽出においては高分子量のDNAがとれないという限界があった.今後さらに,目的に応じた改良が望まれる.
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