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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻12号

1994年11月発行

文献概要

検査法の基礎

検出菌の臨床的意義—血液

著者: 舟田久1

所属機関: 1金沢大学医学部附属病院高密度無菌治療部

ページ範囲:P.951 - P.956

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サマリー
 血液培養の施行に当たって,皮膚由来菌の混入,時に患者に由来しない菌の汚染が起こりうる.従来,血液から表皮ブドウ球菌,バチルス,ジフテロイドなどが分離されても皮膚由来菌として無視されてきた.しかし,医学や医療の進歩とともに高度に易感染性の患者が増加した現在,患者の臨床病像や臨床的・微生物学的背景までも考慮に入れた慎重な原因菌か否かの判断が必要になってきた.特に非(低)病原性菌を原因菌と判断するには血液以外の必要な検体の採取やその培養を追加しなければならないことも少なくない.この意味で,血液分離菌の臨床的意義を明確にするには,これまで以上に検査側と診療側の密接な連携が必要になっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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