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けんさアラカルト
新しい病気の発見法
著者: 宮井潔1
所属機関: 1甲子園大学栄養学部
ページ範囲:P.976 - P.976
文献購入ページに移動第1のアプローチは「新しい技術・評価法の導入」である.分子生物学など新しい技術の導入が有力な武器となるのはいうまでもないが,ありきたりの検査法でも評価法を工夫することで新しい病態発見につながる.抗甲状腺自己抗体をみるマイクロゾームテストが開発された当時,いわゆる正常人でも陽性に出ることから特異性に乏しい検査と思われていたが,大阪大学の網野信行教授は,甲状腺の組織と対比した結果,本検査が微細な自己免疫病変を反映することを証明し“潜在性自己免疫性甲状腺炎”という概念を提唱した.
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