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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻2号

1994年02月発行

文献概要

検査データを考える

急性心筋梗塞における生化学的マーカーの意義

著者: 西山信一郎1

所属機関: 1虎の門病院循環器センター内科

ページ範囲:P.165 - P.168

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はじめに
 近年ではわが国でも生活習慣,特に食生活の西欧化(動物性脂肪の過剰摂取による血清コレステロール値の上昇)および平均寿命の延長による人口の高齢化により狭心症,心筋梗塞などの虚血性心疾患の患者が増加している.虚血性心疾患の中でも急性心筋梗塞は致命率が高いとされているが,最近では発症早期に血栓溶解剤を静脈投与するなどの再灌流療法を行うことにより梗塞範囲が縮小し,死亡率が減少することが明らかとなった.したがって急性心筋梗塞に対しては一刻も早く診断し,早期に治療を開始することが重要である.通常,急性心筋梗塞の診断は持続する激しい胸痛,放散痛などの特徴的所見と心電図所見(ST上昇,異常Q波,冠性T波など)により診断されるが,血清心筋逸脱酵素の上昇も有力な所見である.
 ここでは急性心筋梗塞の診断に際して利用される生化学的マーカーについて,その特性と役割について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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