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異型狭心症
著者: 髙谷純司1
所属機関: 1順天堂大学医学部循環器内科
ページ範囲:P.171 - P.172
文献購入ページに移動 一般に狭心症とは心筋の栄養血管である冠状動脈がなんらかの原因により血行が減少,もしくは一過性に途絶することにより,心筋が酸素欠乏状態となり胸痛として自覚する症状である.その原因として最も多いのが冠状動脈硬化症であり,労作で発症する労作性狭心症と呼ばれているものである.一方,夜間安静時に胸痛発作が出現する狭心症を安静時狭心症と呼び,原因としては冠状動脈の攣縮(スパスム)といわれている.最近では労作性狭心症と安静時狭心症,それと症状が切迫している不安定狭心症と主に3種類に分類されている.異型狭心症とは1959年Prinzmetalら1,2),が安静時に心電図でST上昇を示す胸痛症候群を報告し,先に述べた労作性狭心症とは異なる型の狭心症としたことから,異型(variant form)狭心症と呼ばれるようになった.
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