icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻3号

1994年03月発行

文献概要

生体のメカニズム 遺伝子の異常・3

ウイルスと発癌

著者: 青木直人1

所属機関: 1東京都立衛生研究所毒性部病理研究科

ページ範囲:P.227 - P.230

文献購入ページに移動
 癌がウイルスによって起こされるのではないかという考えは1900年代初めよりあったが,実際に動物の癌がウイルスによって起こされることが証明されたのは1911年Rous sarcoma virus(RSV)による肉腫が最初であった.その後もマウス,鳥類などの白血病や肉腫がウイルスによるものであることが示されてきた.当初はこれらの現象はヒトの発癌とは関連がないという考えが支配的であった.その後,成人T細胞白血病(ATL)などがウイルス感染により起こされていることがわかり,分子生物学的機序もしだいに明らかとなり,ヒトにおいても一部の癌はウイルスによって起こされていることがわかってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら