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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 総論 Ⅰ.免疫反応の原理

1.液性免疫反応

著者: 吉野谷定美1 三上恵世1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.18 - P.22

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■抗体産生機構
 今日の免疫学においては,生体内に侵入した異種抗原に対して,どのような免疫プロセスが働いてその抗原に対応する抗体を作っていくのか,という免疫学の根本的な現象について相当解明されてきている.しかし,いまだ不明の部分も多く,完全な抗体産生に至る過程の解明は将来に待たざるを得ない.
 本稿では,抗体は通常の免疫操作を経て手に入れられるポリクローナル抗体を主体に考えることとし,人為的に作られるハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体を対象とする場合は,あらかじめ断わりを入れることとする.抗体産生に至る過程といえば,抗原の認識から始まり,その処理,抗体産生細胞への呈示,その後に生じるリンパ球間の細胞情報交換,サイトカインの産生,特異抗体産生プラズマ細胞形成,などなどの過程であり,基礎免疫学の最も重要な課題である.本稿ではこの抗体産生の過程については触れない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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