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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

増刊号 免疫検査実践マニュアル

総論 Ⅱ.免疫学的測定法

2.凝集反応(1)赤血球凝集反応,受身(間接)凝集反応

著者: 内川誠1

所属機関: 1日本赤十字社中央血液センター

ページ範囲:P.38 - P.41

文献概要

 赤血球,細菌など光学顕微鏡で認めうる程度の大きさを持つ粒子状の抗原を,対応する抗体と反応させると,粒子は抗体によって橋渡しされるため,次から次へと結びついて凝集塊となる.これを凝集反応と呼ぶ.蛋白質などの可溶性の抗原に抗体を加えると抗原が抗体を仲立ちとして,肉眼でも観察できるようになる沈降反応とほぼ同じ機序である.可溶性の抗原を赤血球やポリスチレンラテックス(ラテックス)などの粒子状の物質(担体)に吸着させ,対応する抗体と反応させると凝集反応が起こる.この反応を受身凝集反応(passive agglutination;PA),特に赤血球を用いた場合は受身赤血球凝集反応(passive heamagglutination;PHA)と呼ぶことがある.凝集反応は手数が簡単であり,沈降反応よりも感度が10〜100倍高いことなどから,日常の臨床検査に広く用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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