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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

話題

組織性プラスミノゲンアクチベータ(t-PA)

著者: 上嶋繁1

所属機関: 1近畿大学医学部第二生理学教室

ページ範囲:P.79 - P.79

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 血液にはフィブリノゲン(fibrinogen;Fbg)をフィブリン(fibrin;Fbn)に変換して血栓を形成する凝固系と,その血栓を溶解する線溶系という生理的機構が存在する.線溶系の主役をなす蛋白質分解酵素はFbnを分解するプラスミン(plasmin;Plm)であるが,これは通常,酵素活性を持たないプラスミノゲン(plasminogen;Plg)として血液中に存在している.Plgはプラスミノゲンアクチベータ(Plg activator;PA)の作用を受けてPlmに活性化される.
 PAにはFbnに親和性を持つ組織型PA(tissue-type PA;t-PA)1)などと,Fbn親和性のないウロキナーゼ型PA(urokinase-type PA;u-PA)などがある.t-PAはヒトの血管内皮細胞などから分泌されて血液中や各組織中に認められ,u-PAはヒトの尿中に存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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