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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅰ.ホルモン 3.副腎皮質

レニン・アンジオテンシン系

著者: 成瀬清子1 成瀬光栄1 出村博1

所属機関: 1東京女子医科大学第二内科

ページ範囲:P.123 - P.125

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 レニンは腎傍糸球体細胞で産生される酵素で,血中に分泌されると肝由来のアンジオテンシノーゲン(レニン基質)に作用してアンジオテンシンⅠを生成し,それがアンジオテンシン変換酵素によりアンジオテンシンⅡ,さらにアンジオテンシンⅢに変換される.アンジオテンシンⅡ(およびⅢ)は血管平滑筋の収縮による昇圧とともに,副腎皮質からのアルドステロン分泌を刺激することにより,血圧を上昇させる(図).したがって,レニン・アンジオテンシン系の活性度を知るには血中アンジオテンシンⅡの測定が最も論理的であるが,測定が難しく,通常レニン活性が最も広く使われている.
 レニン活性は,血漿を試験管内で37℃,1時間インキュベートし,血漿中に存在するレニンとアンジオテンシノーゲンの反応から生成されるアンジオテンシンⅠの量で表す,アンジオテンシンⅠはラジオイムノアッセイで測定する.したがって,レニン活性は,血中レニン濃度とともにアンジオテンシノーゲン濃度にも依存するが,後者は通常ほぼ一定なため,レニン活性はレニン濃度とよく相関する.しかしながら,妊婦や肝硬変などのアンジオテンシノーゲンに変動をきたす病態では両者に解離を示す.レニン活性はngAI/ml・hと表される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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