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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅰ.ホルモン 6.その他の内分泌

(3)オステオカルシン

著者: 富田明夫1 根来良材1

所属機関: 1愛知医科大学臨床検査医学講座

ページ範囲:P.151 - P.153

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 蛋白中のグルタミン酸(Glu)はビタミンK依存性のcarboxylaseの作用によりγ-carboxyglutamic acid(γ-Gla)になりCa結合能を持つ.骨中ではこのγ-Glaは骨芽細胞によって合成され,オステオカルシン(osteocalcin,bone Gla-protein;BGPともいう)と呼ばれている.このBGPは骨マトリックスの非コラーゲン蛋白として骨中に存在するが,完成されたBGPは49個のアミノ酸を持ち,血中にも存在している.近年この血中BGPは骨代謝回転の指標,ことに骨形成能の生化学的指標として種々の代謝性骨疾患で測定されている1)
 血清アルカリホスファターゼ(ALP)も骨形成能の指標として古くより使用されており,血中BGPも骨形成能を反映することから血清ALPとよく相関することが知られている1).ただALPは骨由来のもののほか,肝由来,その他のものがあるので,肝障害などがあるとBGPとの相関はみられなくなる.BGPはそのような影響を受けないので,骨代謝回転の良い指標となりうる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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