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増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅲ.血漿蛋白 1.免疫グロブリン
(1)免疫グロブリンの定量(IgG,IgA,IgM)
著者: 井本真由美1
所属機関: 1近畿大学医学部附属病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.173 - P.175
文献購入ページに移動■免疫グロブリン測定の臨床的意義
1.IgG,IgA,IgMの正常値(基準範囲)
免疫グロブリンは加齢によって基準範囲が変化する.IgGは胎盤を通過した母体からの移行抗体によって,新生児期にはほぼ成人値に近い値を示すが,生後急速に減少し,2〜4か月で最低(成人値の1/2〜1/3)となり,以後自己産生が進み,学童期にはほぼ成人値に達する.IgAは臍帯血ではほとんど検出されないが,生後徐々に増加し,思春期までに成人値に達する.IgMも新生児期は極めて低値を示すが,生後急速に増加し,2歳ごろまでに成人値に達し,女性は男性より高値傾向にある.図に血清免疫グロブリン値の年齢別推移1)を,表1に正常値(基準範囲)2)を示す.
1.IgG,IgA,IgMの正常値(基準範囲)
免疫グロブリンは加齢によって基準範囲が変化する.IgGは胎盤を通過した母体からの移行抗体によって,新生児期にはほぼ成人値に近い値を示すが,生後急速に減少し,2〜4か月で最低(成人値の1/2〜1/3)となり,以後自己産生が進み,学童期にはほぼ成人値に達する.IgAは臍帯血ではほとんど検出されないが,生後徐々に増加し,思春期までに成人値に達する.IgMも新生児期は極めて低値を示すが,生後急速に増加し,2歳ごろまでに成人値に達し,女性は男性より高値傾向にある.図に血清免疫グロブリン値の年齢別推移1)を,表1に正常値(基準範囲)2)を示す.
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