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増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅲ.血漿蛋白 2.急性期反応物質
(3)α1-酸性糖蛋白
著者: 大竹皓子1
所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.185 - P.186
文献購入ページに移動 生体内で細菌などの感染により炎症反応が惹起されると,局所のマクロファージからサイトカインのインターロイキン1が放出され,Bリンパ球の活性化に伴う免疫反応の亢進,線維芽細胞の活性化による組織反応,肝臓での急性相反応物質(acute phase reactants;APRs)の合成亢進など一連の生体反応が誘発される.これらの中でAPRsは,急性炎症に引き続いて生じる血漿蛋白の変化であり,その血清濃度の変動は感染症などの診断と治療効果の判定に有用とされている.
α1-AGはα1に電気移動度を持つ糖蛋白で,肝臓で合成され,分子量44,000,1分子中にヘキソースやシアル酸に富む糖鎖を41%ほど含み,等電点電気泳動で種々のバンドがみられる,不均一性がある,などの特徴がある.
α1-AGはα1に電気移動度を持つ糖蛋白で,肝臓で合成され,分子量44,000,1分子中にヘキソースやシアル酸に富む糖鎖を41%ほど含み,等電点電気泳動で種々のバンドがみられる,不均一性がある,などの特徴がある.
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