文献詳細
文献概要
増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅲ.血漿蛋白 2.急性期反応物質
(4)IAP
著者: 大島一洋1
所属機関: 1徳島大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.187 - P.188
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1.構造
免疫抑制酸性蛋白(immunosuppressive acidic protein;IAP)は,1977年石田らにより,担癌マウス1)ならびに担癌患者2)の血清および腹水中に見いだされた糖蛋白質である.その性状は分子量5万,等電点3.0,糖含有量31.5%で,α1酸性糖蛋白(α1-AG)と極めて高い相関を示し,α1-AGと共通抗原性を有すると考えられる.IAPのアミノ酸組成はα1-AGと変わりはないが,シアル酸とヘキソースの含量が少なく,電気泳動によりアルブミン分画に易動するため,α1-AGの亜成分と考えられる3).
1.構造
免疫抑制酸性蛋白(immunosuppressive acidic protein;IAP)は,1977年石田らにより,担癌マウス1)ならびに担癌患者2)の血清および腹水中に見いだされた糖蛋白質である.その性状は分子量5万,等電点3.0,糖含有量31.5%で,α1酸性糖蛋白(α1-AG)と極めて高い相関を示し,α1-AGと共通抗原性を有すると考えられる.IAPのアミノ酸組成はα1-AGと変わりはないが,シアル酸とヘキソースの含量が少なく,電気泳動によりアルブミン分画に易動するため,α1-AGの亜成分と考えられる3).
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