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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅳ.尿中微量蛋白

1.尿中低分子蛋白質—β2-m,α1-mを中心に

著者: 山口哲司1 伊藤喜久1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.195 - P.196

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 低分子蛋白質(low molecular weight protein;LMWP)はミクロプロテインとも呼ばれ,分子量5万以下の蛋白質群(表1)で,正常状態で腎糸球体基底膜を容易に通過し,腎尿細管上皮で異化,再吸収されてごく一部が尿中に排泄される.ここでは,本邦で臨床的に広く利用されているβ2-ミクログロブリン(B2-microglobulin;β2-m),α1-ミクログロブリン(α1-microglobulin;α1-m)を中心に以下に紹介する.
 β2-mは分子量11,800,99個のアミノ酸残基から成る単鎖ポリペプチドで,主要組織適合抗原であるHLAクラスI抗原のL鎖であり,リンパ球,単球細胞など免疫担当細胞に在存分布し,免疫応答に重要な役割を担っている.生体内ではほとんどの有核細胞で産生され,血液,尿,体液中に微量に存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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